緊張すると、呼吸や余裕はどう変わるの?

SOLBOY Learning Lesson 15 / 20(水中で実際に起こること)|全20レッスンの一覧

水中で少し緊張したとき、気づいたら呼吸が速くなっていて、目の前のことしか見えていなかった、ということがあります。緊張すると、体と頭の中では何が変わっているのでしょうか?

この記事では、緊張すると呼吸や余裕がどう変わるのかを、専門用語を使わずに説明します。緊張したときにどうするか、呼吸の整えかた、中止の判断は扱いません。

まず何が起きるの?

緊張や興奮があると、心拍が上がり、呼吸のしかたが変わることがあります。

緊張すると、呼吸は速く浅くなることがあります。

前のレッスンでは、やることが増えると注意が分かれる話をしました。

30秒で理解

  • 緊張や興奮があると、心拍が上がり、呼吸は速く浅くなることがある。
  • 呼吸が速すぎると緊張を感じ、緊張や興奮があると使う空気は増える。行ったり来たりする関係がある。
  • 緊張は注意の向きを変え、基本的な動作や気づく力に影響することがある。性格の問題ではなく、状況で増える。

なぜそうなる?

緊張すると、体が先に変わる

緊張や興奮があると、心拍が上がり、呼吸のしかたが変わることがあります。緊張すると、呼吸は速く浅くなることがあります。

体を動かす・寒い・深いといった体の理由で呼吸が増える仕組みは、前のレッスンで扱いました。ここでは、緊張という気持ちの側から見ています。

呼吸が速くなると、緊張も空気の使い方も変わる

呼吸が速すぎたり、動きが速すぎたりすると、緊張を感じることがあります。緊張や興奮があると、使う空気は増えます。

緊張すると呼吸が速くなり、呼吸が速すぎるとさらに緊張を感じる。行ったり来たりする関係です。

緊張は、注意の向きも変える

緊張は注意の向きを変え、基本的な動作にも影響することがあります。緊張が強まるほど、気づく力や対応する力は下がることがあります。

緊張は、やることが増えたときにも増える

水中で問題に対処しようとすることは、緊張とタスクローディング(やることが増えて注意が分かれる状態)を大きく増やすことがあります。

器材への不安は新しいダイバーに多く、空気の消費にも影響します。緊張は性格の評価ではなく、状況によって増えるものです。

実際の海ではどう感じる?

初めてのうちは、緊張して呼吸が速くなっていることに、自分では気づきにくい場合があります。全員に当てはまるわけではありません。

「緊張しても呼吸は同じまま」「呼吸が速くなっても空気の減り方には関係ない」「緊張しても頭は普段どおりに働く」「緊張するのは気が弱い人だけ」とは考えません。緊張や興奮があると心拍が上がり、呼吸は速く浅くなり、使う空気は増え、注意の向きも変わることがあります。

緊張したときにどうするかは、別のレッスンで扱います。

初めての人に起こることがある例

指導団体の解説では、不安や器材への不安が空気の消費を増やすことがあり、これは新しいダイバーに特に多いと説明されています。

器材がちゃんと働くか、空気は足りるか、といった不安は新しいダイバーに多いもので、気が弱いからではありません。

インストラクターと確認したいポイント

練習では、次の点をインストラクターと一緒に確認しましょう。

  • 呼吸の速さや泡の出方に変化がないか
  • 動きが速く大きくなっていないか、ひとつのことだけを見つめて周囲を見ていないことはないか
  • 合図や問いかけに普段どおり反応できているか

ひとつの様子だけで緊張していると決めつけるものではありません。

想定シナリオ:気づいたら呼吸が速くなっていた

【想定シナリオ】(実際の出来事ではなく、イメージをつかむための架空の例です)

少し流れがあって思ったより進まず、気づくと呼吸が速くなり、目の前の岩だけを見つめていた。落ち着いてから、近くの相手をしばらく見ていなかったことと、いつもより空気が減っていたことに気づいた、という場面。空気は十分に残っていて、誰かが間違えたわけでもありません。

この場面で思い出してほしいのは、緊張や興奮があると呼吸は速く浅くなり、使う空気は増え、注意の向きが変わることがある、ということです。

覚えて帰る3ポイント

  1. 緊張や興奮があると、心拍が上がり、呼吸は速く浅くなることがある。
  2. 呼吸が速すぎると緊張を感じ、緊張すると使う空気が増える、という行ったり来たりの関係がある。
  3. 緊張は注意の向きを変え、気づく力や基本的な動作に影響することがある。性格の問題ではなく、状況で増える。

確認クイズ

Q1. 緊張したとき、呼吸に起こりやすい変化は?

ア. ゆっくり深くなる イ. 速く浅くなることがある ウ. 何も変わらない

Q2. 緊張しているとき、注意や空気はどうなる?

ア. 注意の向きが変わり、使う空気は増えることがある イ. 注意は広がり、空気は減りにくくなる ウ. 呼吸だけが変わり、注意には関係ない

答え:Q1はイ。緊張や興奮があると心拍が上がり、呼吸は速く浅くなることがあります。

Q2はア。緊張は注意の向きを変えて基本的な動作に影響することがあり、緊張や興奮があると使う空気は増えます。

次に理解するとよいこと

この記事では、緊張すると呼吸や余裕がどう変わるかを見てきました。次は、一緒に潜る相手と二人一組で潜る理由を見ていきます。

  • 一緒に潜る相手と二人一組で潜る理由は、次のレッスンで扱います。
  • やることが増えると確認が後回しになる理由は、前のレッスンで扱っています。
  • 体を動かす・寒い・深いといった理由で呼吸が増える仕組みは、前のレッスンで扱っています。
  • 緊張したときにどうするか、続けるか中止するかの判断は、別のレッスンで扱います。