深さと時間で、潜っていられる長さの目安が決まるのはなぜ?

SOLBOY Learning Lesson 18 / 20(判断のもとになること)|全20レッスンの一覧

同じ海でも、深く潜るほど、その深さにいられる時間の目安は短くなります。潜っていられる長さの目安は、何で決まっているのでしょうか?

この記事では、深さと時間で潜っていられる長さの目安が決まる理由を、基本の言葉で説明します。具体的な分数や深さの数値、体の中で起きることの医学的な説明、上がり方の手順は扱いません。具体的な計器の使い方や深さ・時間の計画は、受講する講習の基準や使用器材に沿って、担当インストラクターと確認してください。

まず何が起きるの?

ダイビングには、深さと時間を測り続けて表示する計器があります。この計器は、潜水中ずっと深さと時間を追いかけています。

そして、深さごとに、減圧停止(浮上の途中で必ず止まる必要がある停止)を必要としない範囲で、その深さにとどまれる時間の目安があります。計器は、実際の深さと時間からその目安を更新し続けます。

30秒で理解

  • 深さと時間を測り続けて表示する計器(ダイブコンピューター)があり、深さごとの時間の目安(無減圧限界)を更新し続ける。
  • 深く潜るほど、その深さにいられる時間の目安は短くなる。
  • 計器の表示で深さ・時間・その深さでの時間の目安を確かめながら、計画した範囲に余裕をもってとどまる。

なぜそうなる?

深さと時間を、計器がずっと追いかけている

深さと時間を測り続けて表示する計器があり、潜水中ずっと深さと時間を追いかけています。DAN(ダイバーの安全を扱う団体)や PADI・SSI(ダイビングの指導団体)の解説では、計器は実際の深さと時間から時間の目安を更新し続ける、と説明されています。

深さごとに、時間の目安がある

深さごとに、減圧停止を必要としない範囲で、その深さにとどまれる時間の目安があります。深く潜るほど、その深さにいられる時間の目安は短くなります。

深さで圧力や空気の大きさが変わる仕組みは、前のレッスンで扱っています。

計器の表示を見ながら、計画した範囲で潜る

計器には、今の深さ、潜っている時間、その深さでの時間の目安が表示されます。表示を見ながら、計画した深さと時間の範囲にとどまっているかを確かめます。

潜水計画は、浮上の時間も含めて、余裕をもった深さと時間で立てます。水中では、その計画に沿って潜ります。

この言葉はどういう意味?

ここまで出てきたものに、名前をつけておきます。

  • 深さと時間を測り続けて表示する計器を「ダイブコンピューター」と呼びます。
  • 減圧停止を必要としない範囲で、その深さにとどまれる時間の目安を「無減圧限界」と呼びます。浮上の途中で行う安全停止は、これとは別のもので、潜水計画に含めて考えます。

名前を覚えることが目的ではありません。「深いほど目安は短く、計器の表示を見ながら、計画した範囲で余裕をもって潜る」という流れがわかっていれば十分です。

実際の海ではどう感じる?

初めてのうちは、計器の表示のうち、どれが深さでどれが時間の目安かがすぐには分からない場合があります。全員に当てはまるわけではありません。

「どの深さでもいられる時間は同じ」「深さと時間は自分の感覚でつかめる」とは考えません。深さと時間、その深さでの時間の目安は、計器の表示で確かめます。

PADI の解説では、深く潜るほど浮力・空気・計画・時間の目安により注意が必要になり、いられる時間の目安が短くなると説明されています。

インストラクターと確認したいポイント

練習では、次の点をインストラクターと一緒に確認しましょう。

  • 自分の計器を見て、深さと時間の表示を読めているか
  • 計画した深さと時間の範囲にグループがとどまっているか
  • 計器の表示だけに頼らず、余裕をもった範囲で潜っているか

ひとつの様子だけで原因を決めつけるものではありません。

想定シナリオ:同じ計器なのに、減り方が違う

【想定シナリオ】(実際の出来事ではなく、イメージをつかむための架空の例です)

浅いところでは計器の時間の目安がゆっくり減っていたのに、少し深いところへ行くと、同じ計器の目安が早く減っていくのに気づいた、という場面。計画の範囲内で、誰かが間違えたわけでもありません。

この場面で思い出してほしいのは、深く潜るほどその深さにいられる時間の目安は短くなり、計器は実際の深さと時間から目安を更新し続けている、ということです。

覚えて帰る3ポイント

  1. 深さと時間を測り続けて表示する計器(ダイブコンピューター)があり、深さごとの時間の目安(無減圧限界)を更新し続ける。
  2. 深く潜るほど、その深さにいられる時間の目安は短くなる。
  3. 計器の表示で深さと時間を確かめ、計画した範囲に余裕をもってとどまる。

確認クイズ

Q1. 「無減圧限界」とは?

ア. 減圧停止を必要としない範囲で、その深さにとどまれる時間の目安 イ. 空気がなくなるまでの時間 ウ. 計器が壊れるまでの時間

Q2. 潜っている間、計器の表示はどう使う?

ア. 計器は見ずに、感覚で深さと時間を判断する イ. 表示で深さと時間を確かめ、計画した範囲に余裕をもってとどまる ウ. 時間の目安だけを見て、深さは気にしない

答え:Q1はア。深さごとに、減圧停止を必要としない範囲でその深さにとどまれる時間の目安があり、計器が更新し続けます。

Q2はイ。計器には、深さ・時間・その深さでの時間の目安が表示されます。表示を確かめながら、計画した範囲に余裕をもってとどまります。

次に理解するとよいこと

この記事では、深さと時間で潜っていられる長さの目安が決まる理由を見てきました。次は、1本のダイビング全体で空気をどう考えるかを見ていきます。

  • 1本のダイビング全体で空気をどう考えるかは、次のレッスンで扱います。
  • 深さで圧力や空気の大きさが変わる仕組みは、前のレッスンで扱っています。
  • 残っている空気を確認する意味は、前のレッスンで扱っています。
  • 目安に近づいたときにどうするか、続けるか中止するかの判断は、別のレッスンで扱います。