同じように潜っていても、人によってタンクの空気の減り方が違うのはなぜ?

SOLBOY Learning Lesson 12 / 20(動きの理由を知る)|全20レッスンの一覧

一緒に潜って、同じくらいの時間で戻ってきたのに、タンクの空気の残りが人によって違うのは、なぜでしょう?

この記事では、人や状況によって空気の減り方が違う理由を、専門用語を使わずに説明します。空気の残りを確認する方法や、空気を長持ちさせるコツの一覧は扱いません。

まず何が起きるの?

同じダイビングでも、タンクの空気の減り方は人によって、また同じ人でも状況によって違います。

同じ時間潜っていても、残っている空気が同じとは限りません。

30秒で理解

  • 同じ時間潜っていても、タンクの空気の残りが同じとは限らない。減り方は人や状況によって違う。
  • 体を動かす量、深さ、姿勢や重り、緊張や冷え、体のつくりなど、複数の要因が空気の使用量に関係する。
  • 空気の使用量は仲間との競争ではなく、それだけでダイバーの上手・下手は決まらない。

なぜそうなる?

体をたくさん動かすと、使う空気も増える

体を動かす量が増えると呼吸が増え、タンクから使う空気も増えることがあります。動きが増えたり緊張したりすると呼吸が変わることは、前のレッスンで扱っています。

深くなるほど、同じ呼吸でも使う空気は増える

深くなるほど、周囲から押される力(周囲圧)が増えます。同じように呼吸していても、タンクから使われる空気の量は増えます。

押す力がどう変わるかは、前のレッスンで扱っています。ここでは、深さも空気の減り方の理由のひとつ、とだけ覚えておけば十分です。

姿勢・重り・無駄な動きも、遠回りに関係する

姿勢が立ち気味だったり、重りが多すぎたり、無駄な動きが多かったりすると、必要な運動量が増えます。その結果として、空気の使用が増える場合があります。

緊張・冷え・体のつくりも、理由のひとつになる

緊張や不慣れ、器材が気になって落ち着かないことは呼吸に影響し、空気の使用が増える場合があります。

体が冷えて落ち着かなくなると、呼吸のリズムが変わり、空気の使用が増えることがあります。

肺の大きさ(体のつくり)も、呼吸で使う空気の量の違いに関係することがあります。ただし、体格から一律に決まるわけではありません。

だから、減りが早い=下手ではない

空気の使用量は複数の要因で決まり、多いか少ないかは仲間との競争ではありません。使用量だけでダイバーの上手・下手は決まりません。

実際の海ではどう感じる?

初めてのダイバーでは、器材がちゃんと働くか、空気は足りるかといったことが頭の片隅で気になり、それが呼吸に影響する場合があります。すべての人に当てはまるわけではありません。

「同じ時間潜れば、みんな同じくらい空気が残る」「空気が早く減る人はダイビングが下手」「息を少なくすれば空気は長持ちする」とは考えません。減り方は人や状況によって違い、使用量だけで上手・下手は決まらず、呼吸を我慢する方法は推奨されていません。

空気の減りが気になったときは、動く量・深さ・姿勢・落ち着きといった要因を見ます。

インストラクターと確認したいポイント

練習では、次の点をインストラクターと一緒に確認しましょう。

  • 動きの量と、フィンを動かし続けているか、止まっていられるか
  • 姿勢が立ち気味になっていないか、深さの変化を繰り返していないか
  • 呼吸の泡のリズムや、器材を気にする動作に変化がないか

ひとつの様子だけで原因を決めつけることはしません。

想定シナリオ:同じ時間なのに、残りが違う

【想定シナリオ】(実際の出来事ではなく、イメージをつかむための架空の例です)

二人で一緒に潜り、同じくらいの時間で戻ってきたのに、タンクの空気の残りが違っていた。一方は魚を追って動きが多く、もう一方はほとんど止まって見ていた、という場面。どちらかが間違えたわけではありません。

この場面で思い出してほしいのは、動く量など複数の要因が重なって、空気の減り方に違いが出ることがある、ということです。

覚えて帰る3ポイント

  1. 同じ時間潜っていても、タンクの空気の残りが同じとは限らない。
  2. 動く量・深さ・姿勢や重り・緊張・寒さ・体のつくりなど、複数の要因が空気の使用量に関係する。
  3. 空気の減りが早いことだけで、ダイバーの上手・下手は決まらない。

確認クイズ

Q1. 二人で同じ時間だけ潜ったとき、タンクの空気の残りはどうなる?

ア. 同じ時間なら、残りもほぼ同じになる イ. 人や状況によって違うことがあり、同じとは限らない ウ. 深く潜った人のほうが、いつも多く残る

Q2. 空気の減りが早い人について、合っている考え方は?

ア. ダイビングが下手だと考える イ. 動く量・深さ・姿勢・緊張・寒さ・体のつくりなど複数の要因で変わるので、それだけでは判断できない ウ. 呼吸を我慢して減りを抑えるべきだと考える

答え:Q1はイ。空気の減り方は人や状況によって違い、同じ時間潜っても残っている空気が同じとは限りません。深くなるほど、使われる空気はむしろ増えます。

Q2はイ。使用量は複数の要因で決まり、仲間との競争ではありません。呼吸を我慢する方法は推奨されていません。

次に理解するとよいこと

この記事では、人や状況によって空気の減り方が違う理由を見てきました。次は、残っている空気を確認する意味を見ていきます。

  • 残っている空気を確認するのはなぜ?(次のレッスン)
  • 水中で呼吸が増えることがある理由は、前のレッスンで扱っています。
  • 浮き沈みを調整する器材と呼吸、体を水平にする理由は、前のレッスンで扱っています。
  • ダイビング全体で空気をどう考えるかは、別のレッスンで扱います。